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日記
diary
10月8日金曜
Eighth of October,Friday
ドイツと日本・1
ドイツには西北部の工業地帯から南西部へ
ロマンチック街道とよばれる国道が走っていて
ドイツを訪れる観光客の多くは
この街道沿いの都市を見学して回る。
バスが周遊しているのだが、
電車のチケットの種類によって割引がきく。
ぼくはフランクフルトからミュンヘン、ミュンヘンからプラハ−ベルリン、
と回る予定だったのでジャーマンレイルユースパスという
ドイツ版18切符みたいなチケットを買っていた。
このチケットのおかげで通常の70パーセント引きぐらいで
フランクフルトからミュンヘンへ行くことができた。
このバスには大変気がきいたことに、日本語のテープで
観光案内をしてくれるサーヴィスがある。
バスの3分の1ほどが日本人だったので、そのテープを聞くことになった。
テープは大変丁寧な説明なのだが、毎回毎回権威主義的な枕詞がとても多い。
「ヨーロッパでもっとも伝統があるといわれる〜〜」
「世界でも例を見ない〜〜」
「ヨーロッパ最強といわれたドイツ騎士団の〜〜」
「世界でも有数の格式を誇る〜」
情報のほぼ3分の1から半分ぐらいが
こんなようなことを言っている気がした。
これは原文つまりドイツ人の気質なのか、
翻訳してナレーションする日本人のせいなのか、
わからないのだけれど、とにかくウザイ。
少なくともどちらか、か両方だ。
自信があるなら他と比較しなくて良いじゃない、と思うんだけど。
カリフォルニアやオーストラリアに行った時も思ったけれど
その国やその地方らしさをある部分一番表現しているのは、
その土地に来ている外国人旅行者や定住者かもしれない。
少なくとも日本人のうちのドイツ好きは
ぼくは苦手なひとが多かった。
ベルリンであった写真をとっている男の子も
どこへ遊びにいったか、尋ねると
「業界人がよくくるクラブ」だって。
「世界で有数の〜」と、「業界人が来る〜」って
世間でどう思われているかということしか
説明していない点で一緒だ。
なんで他人の言葉でしか自分を説明できないんだ?
と内心毒づきながら聞いていたけれど。
ベルリンのユースホステルには日本人男性のスタッフ(坊主)がいて
ナイトクラビングに詳しいから彼に聞いてみなよって
ドイツ人スタッフに勧められた。(まずこの時点で嫌な予感。。)
こいつがまた嫌味なやつでさー。
どういう音楽のクラブに行きたいんだと訊くから
「ハードハウスとかプログレッシヴハウス、あと
ブレイクスかドラムンベースとか」って言ったら
「ハードハウスなんてもうないですよ、そんなジャンル。
ベルリンならミニマルですよ。
まぁードラムンベースならありますけどね、
○○にそういうのかけるクラブが、有名ですよ」
感じ悪いな、おい!
「ドラッグはどこで手にはいるんだ?
ミニマルのクラブでエクスタシー手にはいるのか?」
って訊いたらビビってたけど。
「あんまり遊びでやらないほうがいいと思いますけどね」
だってよ!バーカ!
このあと僕が、シカゴから来た男の子やボストンからきた男の子たちと
喋っていると、なんだか妙に馴れ馴れしく声掛けてきたりして。
たぶん邪推すれば
外人相手になると英語が喋れなくて卑屈になる日本人が多いから
そういう日本人とは距離を取りたいと。
でも、ちゃんと対等に関係を結べる日本人だとわかると仲良くしたいと。
ドイツ人とかアメリカ人とか関係なく。
わかりやすい白人コンプレックスだよね。
彼がドイツ好きなのも単にアメリカで
冷たくあしらわれるからだろうなぁ。
うぜーよ。
そこのユースホステルの英字のクラブ案内みたいのも読んでみた。
これはたぶんそのホステルのベルリンの人が書いたと思う。
「ベルリンの夜はテクノ。ギターが好きならロンドンへ行きなさい」
みたいなことがはじめに書いてあるの。
なんかね、これ読んだときにジャーマンテクノの背後にある
ナショナリズムかユーロセントリズムみたいのを感じたよ。
テクノがベルリンで人気があると書くのはいいよ。
けどさ、ベルリンでロックやってる人だっているでしょう。
マウスオンマーズみたいにさ。(メンバーの一人は黒人だよな)
旅行者のもてなしを仕事にするひとが「ベルリンはテクノだから!」
って言い切るっていうのは思い違いを通り越して、
マイノリティをいないように装う暴力だと思う。
考えてもみてください。
君が東京で外人をもてなすと。
かれらは原宿の女の子達をみたいといっている。
けど、日本文化はそういうものじゃないから!って
歌舞伎とか連れてく、ってのは変でしょ?
タランティーノみたいに首都高かっとばしに
東京来る人だっているんだっつーの。
六本木が好きな人だっているしさぁ。
そこのユースホステルの掲示板もすこし気になった。
各国旅行者向けにヴィザなしでチェコへいけることを
知らせているんだが。
その国名の告知順が、
アメリカ、カナダ、オーストラリア
ニュージーランド、アルゼンチン、メキシコ…
とかこんな感じなの。
ほぼ大国順。ふつう、abc順とかにしない?
お客さんですよ、どこの国の人も。
(EU圏の国は渡航自由なので
イギリスとかは入っていないんだとおもう。)
東ベルリン(旧共産圏)のひとだからかな?
なんかポリティカルコレクトネス(政治的公正さ)とかの
感覚がすごく欠けている気がした。
ケルンとかメルボルンではそういうことは感じなかったのだけど。
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